ないないずむ

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ガジェットとライフハック好きな高専生が、自分の価値観を広めたいブログ。

九州大学芸術工学部編入体験記

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こんにちは、ないないです

編入試験が終わってから2ヶ月以上経ってしまいました

今更ながらぼくの実際の体験を文章にしてまとめたので、ぜひ追体験してみてください

 

プロフィール

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  • 電気系高専生
  • カナダへ1年の留学経験あり(TOEIC 700)
  • 席次は上位1/4ほど
  • 試験前日にとりつくろい勉強しかしないため、実力はあまりなし(数学の勉強を始めたときは、行列の基礎の基礎からやり直した)
  • 専門(電気、電子関係)、数学、物理はまあまあ、化学は苦手

 

勉強期間

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4年前期頃から本格的に編入試験について意識し始めたので、そのあたりから時系列順に書いていきたいと思います

 

 

4年前期

インターネットで他の方の体験記を見ていると、4年生の夏休み頃からは勉強を始めているという人が多かったのでちょっとずつ焦り始めたのがこの時期でした

ぼくは中3の頃の高専受験以来ほとんど勉強に打ち込んでこなかったので、言うなれば5年以上のブランクがありました

そこでまずは意識を高めるため、大学のオープンキャンパスや、友人の通っている大学を見学させてもらうことに夏休みを費やしました

オープンキャンパスで行った大学は、横浜国立大学、そして筑波大学です。この2つはどちらも編入生に人気な大学で、毎年多くの高専生が編入しています

2つの大学の内、メインはもともと難易度や地理的に興味のあった筑波大学で、その雰囲気や学生の様子、また研究室を確認しに行きました

もうひとつ、夏休みには友人の通っている京都大学も見に行きました

京大はオープンキャンパスには参加しませんでしたが、大学周りの街並み、そして大学の雰囲気などを確認しました

3つの大学を見に行って、自分の中で一番いいと感じたのが京都大学でした。大学がいいと言うよりも、京都の街並みが一番好きで、しっとりとしていて、大学生活を送るならこういう場所がいいなと感じました

 

結局どんな研究をするかが大事だと編入に携わる高専の先生たちは言いますが、ぼくはそれを第一優先にするのは違うと思っています。もちろん行きたい研究室が決まっていて、それに向かって勉強できるならいいのですが、もしその大学に進学できたとしてもその研究室に配属されるかはまた別の話です。それにもしかしたら思っていたのとちょっと違った研究をしている可能性もあります

大学は研究機関ではありますが、教育機関でもあります。また、教授や学生などとの出会いの場でもあります。大学や、学部によっては学生の雰囲気が大きく違ってきます

実際にその場に行ってみて、雰囲気を感じ、人に会い、そこで何が学べるかを知る。そんなことをしながら慎重に進路選択をしてみてください

 

4年後期

ぼくは留学で一年休学をしていたのでこの時期に成人式を迎えました。学校の勉強はなあなあ、受験勉強なんて全くしていなかったぼくですが、成人式に出席し、中学時代の同級生と大学の話をしていると少しずつやる気が湧いてきました

20歳にもなると周りはもう大学2年生です。文系に行った友達は全休がなんだ、サークルがなんだとワイワイしていました。理系に進んだ友達も大半がまだ忙しい時期ではないそうで大学生活をエンジョイしていました

 

この頃にはしっかりと大学を絞り込もうと編入先が決まった先輩や、もう編入した先輩に電話などで話を聞きました

  • 高専では電気、電子を学んでいるが、大学はどうするか?
  • 受験科目はどれだけあるか?
  • 単位変換はどれほどできるのか?
  • キャンパスはどこにあるのか?
  • どんな研究をしているか?
  • 楽しそうなサークルはあるか?
  • 男女比はどの程度か?

 

などなどいろんなことに悩みながら、多くの先輩と相談しました

 

そして最終的に決まったのが九州大学芸術工学部です

夏見学に行っていいと思った京都大学は、やはりレベルが高すぎて、更に行きたい学部が見つからず、そして編入は2年次だったので諦めました

 

九州大学芸術工学部を上の条件に合わせると

  • 自分にとって正直電気はそこまで楽しくなかった
  • UI・UXや経営に興味があり、デザイン系やそれを使った経営戦略(大学院でデザインストラテジーが学べる)を学んでみたかった
  • 受験科目が数学、英語のみ
  • 先輩によると単位変換は学科がぜんぜん違うにもかかわらずほぼフルでもらえる
  • 福岡の中心部で、天神や博多の近くにキャンパスがある
  • パンフレットにあった研究内容が楽しそうなものばかりだった
  • 正直サークルはどこに入っても楽しめると思った
  • 男:女=6:4と高専生から見たらありえない比率

と自分の希望とマッチする大学、学部になっていました

ただ、ここは一度も見学に行ったことがなかったので、先輩方に電話で話をしてどんな雰囲気かを確かめました

 

第一希望が決まったらその受験日に合わせて第二、第三と決めていきますが、この時点では特に決めていませんでした

勉強面に関しては、定期試験前頃から英語を勉強するためDUO3.0に取り掛かり始めました

 

春休み

春休みはクラスの研修旅行でベトナムへ行きました。

ホーチミン旅行1日目「初めての東南アジア」【ベトナム】 - ないないずむ

 

ベトナムから帰ったら勉強を頑張ろう。そんなことを思いながら約一週間遊びまくりました

帰国してからは、さぁやろう。頑張ろう。そろそろ始めなきゃ間に合わない。うん、ちょっとだけでもやろう。などといろんなことを考えながら自分を鼓舞している間にいつの間にか4月を迎えていました笑

結局春休みの合計勉強時間は10時間に満たないほどでした

 

5年4月

5年生が始まり、このままではどこにも受からない、まずい。と思い始め、環境だけでも整えるためブログやツイッターを休止しました

 

本格的に受験用書類作りも始まり、第二希望、第三希望などを考え始めます

とりあえず第三希望としては、高専生のための大学といっても過言ではない豊橋技術科学大学を選択。この学校には最近GACと言うものが追加され、留学経験もあるぼくには面白そうなコースだったのでそこに決定(詳しくは豊橋技科大HPへ)。また、学校の成績はそこまで悪くなかったので、第二希望にはほとんど面接だけで合否が決まる(高専時の成績が良ければ合格率8〜9割はある)豊田工業大学にしました

このようにして自分の中で決めてこれで行こうと思っていたところ、ダークホースが現れました

友達からの情報で、筑波大学には社会工学類と言うものがあり、そこで経営について学べると。そしてそこの受験科目は数学のみ!(TOEIC提出もあり)

おいおいそんなこともいままで知らなかったのかよと自分に嘆きながら、第一希望が揺らぎました

そんなわけで九州と同率第一希望(仮)で進めることにし、書類を作っていきました

 

書類も完成し、提出する段階になりあることに気づきました。以外に受験日程がタイトになってしまうと。九州、筑波だけなら勉強することはほとんど数学だけ。しかし、他の2校を受験するとなれば、物理や専門の勉強やを余分にしなくてはなりません。そしてもしそこに受かったとしてもあまり自分の好きではない専攻になってしまう…

悩みに悩み、先生とも相談したあげく、最終的な受験校を九州と筑波の2校だけに絞りました

1校受けるのに受験料3万+交通費、滞在費とか考えたら馬鹿にならない金額になってくるのもありました

 

結局4月は受験校に悩み、下調べばかりして環境を整えたはいいものの、1日30分ほど英語の勉強をするだけでした

 

5年5月

5月に入り、とうとう本気を出し始めます

GW中は図書館へ出かけ、図書館にこもりきりで閉館まで勉強しました

筑波大学社会工学類の数学に統計学の範囲が含まれていたので、まずはそこを必死になって勉強しました。今まで授業で統計を学んだことがなかったのでそもそも専門用語が意味不明。マンガでわかる統計学的なものを読みながら知識を増やしていきました

 

GWが終わり、学校が始まっても勉強、勉強。ぼくは高専寮に住んでいるので学校まで徒歩5分もかからずにいけます。毎日20時頃まで学校にひきこもっていました

しかし学校にいたからと勉強だけをしていたわけではありませんでした。YOUTUBEにハマってひたすらゲーム実況を見たり、Amazonプライム会員特典にある海外ドラマやアニメを見たりしていました

アニメ「花咲くいろは」にハマり、4日間ほど全く勉強をしなかった時もあります

 

学校では、寮の文化祭である「寮祭」が行われ、みんながわいわい楽しんでいる中ぼくは研究室で勉強をしていました

 

5年6月

九州大学の試験が7月1日だったので、この月がラストスパートでした

6月に入ってからはひたすらに過去問を解き続けていました

運が良かったことに、ぼくは4月からある友達とずっと一緒に勉強してきました(友人Sとします)。Sは東京大学を第一希望で4月頃から勉強をし始めて、結果から言うと東大に軽々合格しました

過去問を解いていると必ずわからない問題が出てくるのですが、Sに質問をすると一瞬でわかりやすく教えてくれました

問題演習と、Sによる答え合わせを繰り返し行い、6月後半になると数学の類似問題は初見でも7割以上は解けるほどになりました

九州大学芸術工学部はボーダー制と言われていて、ぼくの受験した学科は数学英語の平均が7割あれば合格するそうです

英語は英語圏留学経験ありだったので、ちょっとは余裕がありました(TOEIC700点)

 

九州大学に対しては自信がついてきましたが、筑波大学の勉強は全然捗っていませんでした

統計学の勉強は5月はじめにちょっとやったきりで内容もほとんど覚えていない状態。線形代数も九州大学とは細かな範囲が違うのでほとんどノータッチのようなものでした

筑波大学は九州大学の2週間後に試験。この頃になると、筑波大学合格を諦める口実を探し始めます笑

そしてもし九州大学がだめだったら、そのあと出願しても間に合う京都工業繊維大学を受験しようと考えていました

 

 

試験

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試験前

試験前日の夜は、九州大学に編入した同じ高専の先輩が住んでいる場所に泊めてもらいました

夜ご飯は験担ぎで「カツ丼」を食べました笑

 

今まで過去問をたくさん解いてきたのですが、実は一度も1年前(先輩の受験年)の分を解いたことがありませんでした。理由は簡単で、単純にものがなかったから

そのことを先輩に話すと、その年から急に重積分が出てきたのでやっておいたほうがいいと

重積分はぼくがやってきた過去問には重積分の考えを使わずとも解けるようなものばかりだったので、この時まで全くしっかり手を付けていませんでした

しかしよくよく年度順に過去問を並べて考えてみると、傾向としてなんとなくだんだん重積分の範囲が混入しているのがわかりました

なので今回(30年度)のには確実に重積分(それも簡単ではないもの)が入ってくるだろうと思い、その夜はしっかりと対策をしました

といっても、対策に時間をかけすぎて当日寝坊してしまうのが最悪だし、睡眠時間が短いと集中できなくなるのでちゃんと23時前には就寝しました

 

試験当日

そしてとうとうやってきました試験日

前日の夜バッチリ寝たぼくは、集合時間1時間以上前には会場に到着していました

校門で受験会場の案内を読んでいると、何人か同じように受験するであろう人たちがやってきました

受験当日で緊張しまくりのぼくは謎のコミュ力を発揮。その人達に話しかけ意気投合。一緒に会場へ向かいました

会場の教室前に着き、仲良くなったみんなと過去問の話などをしていると他の受験生たちがちらほらやってきました

みんなと話をしていると、やはり九州大学。関西以西の高専が多数派でした。

ぼくはテスト直前に知識を詰め込んでも今更無駄だと考える派なので、テスト勉強はそこそこに他の受験生と雑談をしていました。どこ出身だとか、どんな研究をしているとか、何を勉強してきたかなどなど。これが意外に効果的で、緊張をほぐすいい材料になりました

相手側の邪魔にならないかとも思いましたが、話していた人たちもいい具合に緊張がほぐれてよかったと言っていたのでそうでもなかったようです

 

やっぱりどれだけ事前に勉強してきても、当日緊張で焦って実力を出しきれなくなってしまうのが一番悔しいですもんね。なので試験前は緊張をほぐすことに注力しました

 

英語

1科目目は英語でした

試験時間になってから問題が配られ、説明の後、何もない静寂な時間が5分ほどあってからようやく解答を始めるという流れだったのですが、配られてから始めるまでの時間に緊張するする。もう心臓はバクバクでした

せっかく他の受験生と雑談して緊張をほぐしたつもりだったのですが、これでは意味が無いと思い、自己暗示をして自信をつける作戦に出ました

脳って人が思っているより頭のわるい器官らしく、少しのことで騙されるらしいです。目の錯覚とかが簡単な例ですが。そこでぼくは解答が始まる時間まで延々と頭のなかで「できる。できる。できる。今までたくさん勉強してきたからできる。」と唱え続けました

とっさに思いついた作戦でしたがおもったより効果があり、なんとなくできそうな気がしてきます

解答開始の合図があり、問題を見ると例年通りの問題形式でひとまず安心しました

問題は

  1. イギリスの新聞記事からの読解問題
  2. 200語ほどの短い文章中へ、穴埋めで単語を埋める問題
  3. designの可能性について自分の考えを120語程度で書く問題

の大きく3つでした

やってみて、2と3に関してはほとんど満点もらえるのではないかと思うほどの解答が出来上がり、また例年と比べて簡単に感じたことから「今年は合格者をたくさん出す年じゃないか」と考えていました

過去の合格者傾向を見ていると、1年おきに合格者が多い年とそうでない年に分かれており、今年は傾向的には多い年だったのでこのように問題の難度を変えることで分けているのかともこの時考えていました

 

数学

英語は8割弱はあるだろうという感触だったのでまずまず安堵していたのですが、噂では数学のファクターが大きいと言われていたのでまだ油断してはいけません

数学は毎年大きく4問しかないので、1つわからない問題が出るだけで致命傷です

解答までの待ち時間は、例のごとくできるできると暗示をかけていました

そして問題は

  1. 単純な行列の固有値問題
  2. a,b,cを含む3つの平面がa,b,cの値によって共通部分がどうなるかという問題
  3. 積分と、ある範囲における最大、最小値
  4. 複雑そうだけど、小問のヒントを使うと簡単になる2重積分

の4本立てです。1,2はパッと見で解けるような単純なもの、3,4はちょっと考えないと難しいものでした。また、前日予想していたとおり重積分の問題が出ました

4に関してなかなか解法が思いつかず悶々としていたのですが、一緒に受験勉強をしていたSの「一旦考えを放棄してちょっと違う視点で考えたら簡単になるかもよ」というアドバイスを思い出し、気を取り直し1から解いてみたらスルリと、でも時間制限ギリギリに解くことができました

感触は最低でも7割、大方8割弱はあるかも。といった感じでした

 

面接

筆記試験が終わり、お昼休憩を挟むと最後は面接試験です

正直面接に関しては自信がありました。600人規模の高専寮で指導的立場の学生を3年生からやっているので、人前で話すことや、面接には慣れていたからです(指導学生になるため面接試験が行われている)

それに追加して同じ学部を受けた先輩からの助言をもらって自分自身のポートフォリオも作っていました。そこには高専生活でやってきたこと、制作してきたものなどが載っています

他の高専生と比べると圧倒的に外部での活動や、寮でのリーダー経験が多かったので、そこは大きなアピールポイントになったと思います

面接では、志望理由(全国には他に似たような学科があるがなぜここなのか)を聞かれ、ポートフォリを使いながら3〜4分ほど話すと、そこから派生して留学の話や、将来の話、今やっている研究の話などについて聞かれました

雰囲気はすごく良く、面接官をウケたとかではなしに、いい意味で笑わせることもできました。また「ああ、あの優秀な〇〇くん(記事中でもお世話になっている先輩)の後輩ね」と雑談のようなこともしていたので、その時点でこれは勝ったと心のなかで思っていました笑

1人10分の持ち時間で全然話し足りなかった印象だったのですが、あとから他の受験生に聞くと15分ぐらい話してたよと。意外に盛り上がっていたそうです

 

まとめ

少ない勉強時間で大学に合格できたのは、本当に運の要素が強かったと思います

  • たまたま勉強のできる友達が近くにいた
  • たまたま試験前日にやった範囲と似たようなのが出た
  • たまたま問題が例年より簡単だった

など、受験は実力以外のファクターが大きく関わってくるイベントです

どれだけ勉強をしても、確実に合格できるとは限りません。少しでも合格率を上げるため、闇雲に勉強するだけでなく、情報を集め、仲間を集め、環境を整えることもまた大切になってきます

ぼくはその中でも特に仲間がいちばん大切だと思っていて、いい仲間を見つけることで

  • モチベーションの維持ができ
  • 問題を教えあえ
  • 情報共有ができる

と、相互作用でどちらも得になれます

これから編入試験に向けて受験勉強を始めようと思っている人は、まず仲間探しからしてみてはどうでしょうか